「一般社団法人 日本-ネパール親善協会」
会長 山岸 正
私とネパールの関係は、2009年に日本とネパール連邦民主共和国の政府間協定による「外国人技能実習制度」に基づいてネパール側からネパール技能実習生を日本に送り出す機関に関わった時から始まり、2012年に両国の友好親善を促進する為に「一般社団法人 日本-ネパール親善協会」を設立してその関係は更に深まり、多くのネパール連邦民主共和国の方々やネパールに関係の深い日本の方々との広いご交誼を得ることが出来ました。お陰様でネパール連邦民主共和国について少しずつ理解を深め、微力ながら当会の目的実現を図るべき方向性を掴みつつあります。
ネパール連邦民主共和国は豊かで素晴らしい自然や文化を持っておられますが、私の浅知恵で恐縮なんですが、そのことが全国民的に統合された経済の発展を拒む要素の一つになっているのではないかと思われます。豊かな自然はその多くが丘陵地帯であり、国土の南側のほぼ海抜ゼロメートル地帯から北側のヒマラヤ山麓の4、000メートル地帯に至る急峻な地形は経済発展の基礎であるインフラ形成に恵まれているとは言えません。また文化においても多民族が織り成す素晴らしい伝統的文化もそれらを築いてきた人々やそれらを受け継ぐ人々の心の中に深く根付いている誇り高き自尊心がそれぞれの伝統文化間に微妙な差異性や反発性を抱えており、統合的な国民経済の発展に微妙な影響を与え合っているように感じます。
私は、このような現状を踏まえながら、日本-ネパール親善協会とネパール連邦共和国の技能実習を通じて産業人育成を担っている「外国人技能実習制度」を支えている関連諸団体及びその他これまでに関係してきた日本とネパール連邦民主共和国内の諸団体との連携を通じて、両国の国民と企業が親善を一層深め、ネパール連邦民主共和国の伝統と豊かな自然を可能な限り残せるような方策を模索しながら、より良いビジネス関係を築いてネパール連邦民主共和国の発展に貢献していく努力を続けてまいります。
会員の皆様、相互尊重と互恵の精神を持って、両国民と当協会繁栄の為に協力し合いましょう。