ネパール大地震に思う
2015年04月25日午前11時55分、ネパールの未曾有の大地震に大地が揺れ、裂けた。人々は恐怖におののき、古い家屋は跡形もなく倒壊し、多くの人々が閉じ込められた。
「ゆく川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず、中略、世の中にある人と棲家とまたかくの如し」方丈記の冒頭にある言葉は、まさに今回の大地震の様相を酷似している。また21条から23条までの地震は1185年 (元暦2年7月9日) の京都大地震の有様を記述している。21条の子供を失った夫婦の様子は、この度の地震とまったく同じだ。4月25日から27日までの街の人々の思いを、私は重く受け止めている。瓦礫の中から救い出される可能性はこの3日間にあったはずだからである。他国の救援隊が28日から救助活動を始めるまで、なにをしていたのだろう。救われるべき命の重さを、私達は真摯に受けとめていかなければならなかったはずなのだと。
2015年05月01日 <会長の友人・鈴木(カトマンズ在住)のネパール通信への投稿記事転載>